バーチャル日曜学校(2021年3月21日)
バーチャル日曜学校(2021年3月21日)
◉3月21日(日) バーチャル日曜学校
大斎節第五主日
教会の暦は2月17日(水)から「レント(大斎節)」に入りました。
レントはイエスさまご自身が荒野で40日間過ごされ、悪魔の試みを受けられながら神さまと対話されたことを覚え、私たちも自らの信仰を静かに見つめて過ごす期間です。
◯日曜学校は現在休校中です。
「バーチャル日曜学校」を開校していますので、WEBで出席してください。
・ヨハネによる福音書12章20~33節
さて、祭りのとき礼拝するためにエルサレムに上って来た人々の中に、何人かのギリシア人がいた。彼らは、ガリラヤのベトサイダ出身のフィリポのもとへ来て、「お願いです。イエスにお目にかかりたいのです」と頼んだ。フィリポは行ってアンデレに話し、アンデレとフィリポは行って、イエスに話した。イエスはこうお答えになった。「人の子が栄光を受ける時が来た。はっきり言っておく。一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままである。だが、死ねば、多くの実を結ぶ。自分の命を愛する者は、それを失うが、この世で自分の命を憎む人は、それを保って永遠の命に至る。 わたしに仕えようとする者は、わたしに従え。そうすれば、わたしのいるところに、わたしに仕える者もいることになる。わたしに仕える者がいれば、父はその人を大切にしてくださる。」
[教えて。校長先生]
★校長先生がみ言葉を分かりやすくお話しします。
この箇所からは二つの大切なことを学ぶことができると思います。一つは、イエスさまに会いたいと言ってきた人たちを、イエスさまのお弟子さんたち(フィリポとアンデレ)が手を組んでイエスさまのところへ連れてきたことです。私たちの日曜学校もこれにならいたいですね。
もう一つは、イエスさまがその人たちにおっしゃった言葉です。「一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままである。だが、死ねば、多くの実を結ぶ。」これはその通りですね。麦でも、お米でも、地面に埋められて死んで行きますが、そこから茎が育って来て、そこに何倍も沢山の麦やお米ができるのですね。それと同じようにイエスさまが十字架の上で死んでくださったから、今、そのお弟子さんが世界中に無数に沢山いるのです。イエスさまにならって十字架にかかることが、私たちにも求められていますが、そのためには自分のいのちへの愛を断ち切って、憎むほどの必死の努力が求められるのですね。それは死ぬほどつらいことですが、「父」――神さま――はその人を愛して大切にしてくださると、イエスさまはおっしゃっていますね。
[教会Tips]
★“知ってなるほど”の豆知識:『絵を推理する』
特に古い宗教画には、登場人物の頭の後ろにお皿みたいなものが描かれていることがあります。これは「ニンブス(光輪)」と呼ばれるもので、ニンブスがあるのは「この人、周りとはちょっと違うよ。イエスさまやお母さんのマリアさん、あるいは聖人(十二使徒のように、神さまの言葉をよく知って従う人)だよ。」という意味です。※もともとは天使に描かれたそうです
さて、下の絵の二人はニンブスがあるので普通じゃない(!)のですが、右の男性のニンブスには十字架があるため「これはイエスさまだな」とすぐ想像できます。左のニンブスは無地ですが、女性が赤の服を着ているので「ははーん、こちらは赤をシンボルカラーにするマグダラのマリアかな」と。また男性の手には土を耕すクワがあり、左隅には空いた石屋の入り口が描かれているので、これは墓から『復活したイエスさまにマグダラのマリアが出会う』場面(マグダラのマリアは最初イエスさまが分からずに園丁と間違えた)だと分かるのです。重箱の隅を突っつくように絵を推理しながら鑑賞すると、また違った面白さがありそうですね。これ、おすすめです!
【日曜の美(The art of Sunday)】
★アートを通して聖書に親しみましょう。
多くの画家(絵を描く人)は大好きな他の画家の絵を模写(まねして描く)するそうです。これは決してズルではなく、まねを通して自分の腕を磨いていく大事な練習なのです。今日紹介するゴッホがまねをしていたのはミレーという人。これまでのような歴史の中や理想の風景ではなく、ありのままの自然や人々(特に農民)の姿を描くミレーをゴッホはずっと尊敬していました。今日のみ言葉に出てきた『種をまく人』というテーマは、キリスト教圏の人には「種=神さまの教え」「まく人=イエスさま」「大地=人の心」とすぐに分かるもので、実際数多くの画家たちも取り上げています。牧師の息子に生まれ、一時はその仕事につくことを目指したゴッホもこのテーマを特に気に入っていて、10点ほど(しつこく!)作品を残しています。この作品では種をまいている農夫が右に寄っていて、不自然なくらい丸く大きな太陽が絵の中心にあります。農夫の背中を後ろから明るい光が照らすその様子はニンブス(※教会Tipsを参照)を連想させられますね。
【3月の聖句】
★み言葉を心にいっぱいためて行きましょう。
3月の暗唱聖句は以下の通りです。
見なくても言えるように暗記しましょうね。
『神は、独り子を世にお遣わしになりました。
その方によって、わたしたちが生きるようになるためです。』
(ヨハネ第一の手紙 4章9節)
[音のボンボニエール]
ボンボニエールはキャンディ入れのこと。
圭子先生が奏でるあまーい「音」の数々召し上がれ!
アフガニスタンで凶弾に倒れた中村医師を歌った「ひと粒の麦」という、さだまさしさんの歌があります。クリスチャンだった中村さんを偲ぶ歌詞は、今日のみ言葉を思いながら書かれたのかもしれません。ところで、この歌の間奏にはベートーヴェンのピアノ・ソナタ『悲愴』第2楽章が効果的に使われています。ベートーヴェンと言えば、聴力の喪失という音楽家として致命的なハンディを越えてなお、名作の数々を生み出した楽聖。この曲は自分の周りから音が徐々に失われていく、まさに恐怖と絶望の中で作られました。でも優しく穏やかで希望さえ感じさせるメロディーは、200年経ても色あせることなく、私たちに生きることの歓びを教えてくれています。
† 下の絵をクリックすると音が流れます。
[余計なこと、ひらめいた]
スタッフが感じた、どうでもいいこと書いてます。
[ジャンル:虹の彼方に]
激しい雨、やっと止んだので買い物へ。
外へ出たら、とっても大きな虹が、遠くのビルの谷間から空に向かってのびてた。
うん、すっごくキレイ!
そこで、「余計なこと、ひらめいた。」
虹の近くまで歩いて行けたら、足元に虹が見えるかなぁ?
とても気になります。
それでは、また来週。
外出時はマスク、帰宅時は手洗いを忘れずに!!!
どうぞ健やかにお過ごしください。
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