バーチャル日曜学校(2021年5月9日)
◉5月9日(日) バーチャル日曜学校
復活節第6主日
◯山手聖公会は現在礼拝の公開を休止しています。それに伴い日曜学校も臨時休校中です。
バーチャル日曜学校にWEBでご参加ください。
・ヨハネによる福音書15:9~17節
「父がわたしを愛されたように、わたしもあなたがたを愛してきた。わたしの愛にとどまりなさい。わたしが父の掟を守り、その愛にとどまっているように、あなたがたも、わたしの掟を守るなら、わたしの愛にとどまっていることになる。これらのことを話したのは、わたしの喜びがあなたがたの内にあり、あなたがたの喜びが満たされるためである。わたしがあなたがたを愛したように、互いに愛し合いなさい。これがわたしの掟である。友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない。わたしの命じることを行うならば、あなたがたはわたしの友である。もはや、わたしはあなたがたを僕とは呼ばない。僕は主人が何をしているか知らないからである。わたしはあなたがたを友と呼ぶ。父から聞いたことをすべてあなたがたに知らせたからである。あなたがたがわたしを選んだのではない。わたしがあなたがたを選んだ。あなたがたが出かけて行って実を結び、その実が残るようにと、また、わたしの名によって父に願うものは何でも与えられるようにと、わたしがあなたがたを任命したのである。互いに愛し合いなさい。これがわたしの命令である。」
[教えて。校長先生]
★校長先生がみ言葉を分かりやすくお話しします。
これはイエスさまが「最後の晩餐(ばんさん)」で話された言葉です。つまりイエスさまが十字架につけられて亡くなる前の日の夕方に、12人のお弟子さんたちと一緒に最後の食事をしたときの言葉です。イエスさまはもう明日には殺されて弟子たちと会えなくなることが分かっていたので、一番大切なことをお弟子さんたちに話されたのです。「父がわたしを愛されたように、わたしもあなたがたを愛してきた。」イエスさまの「父」とは神様のことですね。「神様がわたしを愛して下さったように、わたしもあなたたちを愛してきた」と先ず言われました。「わたしがあなたがたを愛したように、互いに愛し合いなさい。これがわたしの掟(おきて)である」ともおっしゃいましたね。「掟」とは「命令」のことです。最後にもう一度「互いに愛し合いなさい。これがわたしの命令である」とおっしゃいっています。これは12人のお弟子さんたちだけでなく、すべての人間に言われています。ですから、私たちもこの言葉を心に深く、深く、刻みましょう。
【日曜の美(The art of Sunday)】
★アートを通して聖書に親しみましょう。『ぶどうの聖母子』
今日のみ言葉のほんの少し前に、イエスさまの言葉「わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である。」があります。キリスト教にとって「ぶどう」は特別な意味を持つ植物です。一つの木の枝にたくさんの実をたわわに結ぶ「ぶどう」は豊穣のシンボルであると同時に、イエスさまという「生命の木」に連なる同じく信仰を持つ者たち、つまり教会を表すしるしだからです。一方で汁を絞り出す「ぶどう」(ワインの原料ですね)は、すべての人の罪を赦すために十字架で血を流されたイエスさま自身を象徴しているとも言われます。幼子の持つぶどうが、将来神の言葉を伝えて多くの弟子や人々を導いていくこと、生涯には血で贖う受難が待ち受けていることを暗示しています。神の子として生まれた我が子を膝に抱えるマリアさんの優しさに溢れながらも憂いを秘めた表情には、一人の母としての悲しみが浮かんでいるように思えてなりません。
この絵の作者であるルネサンス期ドイツの画家ルーカス・クラナッハとその息子(同名の)たちは、マリアさんとイエスさまとぶどうという構図「ぶどうの聖母子」をよほど気にいっていたのか、20点以上の類似した作品を残しています。
[教会Tips]
★“知ってなるほど”の豆知識:『本当のぶどうの木』
1920年に発表された、横浜山手(!)を舞台にした有島武郎の童話「ひとふさのぶどう(一房の葡萄)」。絵を描くことが好きな主人公の「僕」は、友人ジムの持つ鮮やかな色を出せる絵の具を盗んでしまいます。この出来事はジムたちだけでなく、大好きな先生にも知られてしまいますが、「僕」の後悔と反省を見た先生は窓から採ったひとふさのぶどうを手渡し、明日も必ず学校に来るように伝えます。翌日学校に行った「僕」がジムに手を引かれ先生のところに行くと、先生は二人がこれからもっと良い友達になるようにと、昨日と同じようにぶどうを今度は半分に分けて、「僕」とジムに渡してくれました。そう、先生はジムに人を赦すことの大切さを教えてくれていたのでした。
この話は山手に横浜英和小学校(現:青山学院横浜英和小学校)があった頃、在学していた作者自身の体験を基に書かれたそうです。優しい先生(おそらく外国人の女性宣教師)をマリアさんに、ぶどうを(イエスさまが取りなす)赦しと和解のしるしとすると、そう、まるで「ぶどうの聖母子」と同じだと思いませんか。100年後の今、山手の丘に集う私たちがこの話を学んでいることの不思議を感じてしまいます。
【5月の聖句】
★み言葉を心にいっぱいためて行きましょう。
5月の暗唱聖句は以下の通りです。
見なくても言えるように暗記しましょうね。
『見てもらおうとして、人の前で善行をしないように注意しなさい。』
(マタイによる福音書 6章1節)
[音のボンボニエール]
ボンボニエールはキャンディ入れのこと。
圭子先生が奏でる、おいしいハムハム「音」召し上がれ!
音楽って人の想像(妄想?)力を豊かにさせる力があるみたいです。歌が流れると、まるでドラマが始まったかのように、その一場面が勝手に脳裏に浮んで来ることってありませんか。今日の歌「飼い主わが主よ」が始まると、頭の中には『羊たちが草を食みながら、こちらを眺めている』光景が広がって行きます。ステイホームで遠くに出かけられない今、のどかな高原の牧場を思い起こしながら羊たちの歌声と咀嚼音(ハムハム音)をお楽しみください。
† 下の絵をクリックすると動画がスタートします
[余計なこと、ひらめいた]
スタッフが感じた、どうでもいいこと書いてます。
[ジャンル:在宅勤務]
うちの庭に咲いてる黄色い小さな花。
名前もしらないけど、
だいぶ前に一株もらって植えたら
どんどん増えて、今ではこんな大家族。
そんな花は太陽が昇ると花びらを開き
太陽が沈むと花びらを閉じる。
そこで、「余計なこと ひらめいた!」
時計もないのに、なぜ勤務時間がわかるのか?
とても不思議です。
それでは、また来週。
外出時はマスク、帰宅時は手洗いを忘れずに!!!
どうぞ健やかにお過ごしください。
教会でまたお会いしましょう。
◎バーチャル日曜学校のバックナンバーはこちらからどうぞ。